宇多田ヒカル「初恋」 浮かんだイメージと感想
宇多田ヒカルさんの7枚目のアルバム「初恋」が発売されました。
曲の感想や曲を聴いて描いたイラストを載せます。
収録曲(曲ごとの感想)
アルバムが発売されるのはもちろん知っていたんですが、「Foevermore」「あなた」「大空で抱きしめて」はすでに購入していたので、ちょっとどうしようかな・・・と思っていたんです。
でも「プロフェッショナル〜」を見て、やっぱり他の曲も聴きたい!と思い購入しました。
でも「あなた」だけは先に購入したのが認識されて、その分の料金は引かれていました。
Play A Love Song・・・南アルプススパークリングCMソング
お互いの過去の傷から、なかなかシンプルにハッピーな関係を築けない二人。
過去の出来事に囚われたり、言葉の深読みをするんではなくて一緒にラブソングを歌おうよ。
複雑な家庭状況を匂わせる言葉から、宇多田さんの子供の頃の気持ち、もしくは宇多田さんの生んだ子供にも重なりそうですが、色々な人の気持ちに寄り添うような気がします。
これ、勝手な感想ですが歌川タイジさんの「母さんがどんなに僕を嫌いでも」の映画の主題歌にぴったり、なんて思ってしまいました。
あなた・・・映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」主題歌
映画のCMでよく聴いていて、すごく耳に残る曲でした。星野源さんの「ドラえもん」と一緒にダウンロード購入。
スケール感がすごいです。映画館でこの曲聞いたら、うるっときそうだわ〜。
初恋・・・ドラマ「花のち晴れ〜花男 Next Season〜」イメージソング
「花のち晴れ〜花男 Next Season〜」イメージソングだったようですが、このドラマ私は見ていません・・。
でもラブコメにはちょっと合わないな、という意見も聞きました。
宇多田さんはこの曲を「年上の女性に恋してしまった少年」が初めて湧き上がった感情が何だったのか・・・後から「あれが初恋だったんだ」と気がつくようなイメージだと解説。
すごく繊細で切ない曲です。
誓い・・・PS4用ゲームソフト「キングダム ハーツIII」主題歌
ゲーム「キングダム ハーツIII」の主題歌らしいんですが、歌詞の内容がかなり切ない。
全然知らないんですけど、どんな感じのゲーム?・・と、ちょっと興味湧きました。笑
Foevermore ・・・ドラマ「ごめん、愛してる」主題歌
ドラマ「ごめん、愛してる」の主題歌でした。PVで宇多田さん自ら踊っていたのは驚きましたね〜!
歌詞の「愛してる それ以外は余談の域よ」という箇所がすごく好きです。
確かに!「愛」なんて説明できるかな?その存在が自分にとって「愛」だって、それだけですよね・・・。
けっこう重めのドラマだったのですが曲が合っていました。
Too Proud featuring Jevon
セックスレスを男女の視点から描いた曲。(インタビューから)
ちなみにJevon(ジェイボン)とはイギリス出身の注目の若手ラッパーだそうです。
歌詞は日本語と英語ですが、日本語が女性の視点、英語でJevonが男性側の気持ちを歌っています。
端的に言うと家族間や信頼し合っている関係の中で、意図的でないにしろ拒絶された時にへこまないで、自分自身に自尊心を持ってまた向き合おう、というような感じでしょうか・・・。
宇多田さんは日本で若者の間でもセックスレスが多いと知ってこの曲の構想を思いついたそうです。
つい最近も「あいのり」で結ばれた桃さん(Amebaでブログ更新中)が夫との離婚理由に「セックスレス」を明かしたら、コメント欄に「私も同じです」という意見が殺到して、ある意味社会現象?となっていたのを思い出しました。
Good Night・・・映画「ペンギン・ハイウェイ」主題歌
すごくストレートに宇多田さんの歌声の美しさを感じる曲です。
歌詞はそんなに多くないんですが、少年目線(宇多田さん得意の)シンプルさがかえって心に響きます。
パクチーの唄
さてアルバムの中でも「パクチーの唄」は異色!
いきなりダジャレ?から始まって一瞬びっくり!
でも中身はすごく優しい曲。聴いていると幸せな気持ちになります。
この曲、やたらとJ-waveで流されているんですよね。
曲の初めはもう10年前からできていたそうで、小袋さんとのコラボで完成したそうです。
小袋さんはこのアルバムの曲の製作にもかなり関わっています。
私生活でもパートナーだとか・・真偽はわかりませんが、恋愛関係だけでなく、音楽の部分でも才能を高め合えたらすごく素敵なカップルですよね。
残り香
この先も一緒にいられるだろうと信じた人との関係が壊れてしまった悲しさが浮かんできます。
で、ちょっと宇多田さん自身の人生を考えてしまいました。
2回離婚している宇多田さんですが、2回目の結婚は話題になったイタリア人のバーテンダーの男性。
結婚式は街をあげての大ニュース。自分にはなかった「家族」の結びつき。
でも・・・理由はわかりませんが結局離婚してしまいました。
正直「やっぱり」な感じでそんなに驚きはなかったんですが(おそらくそういう反応が多かったのでは・・・)、本人はでも、普通の家庭が築けなかったこと、2回目の離婚をすることになったことはもしかして周りが思う以上に辛い経験だったのでは。
そんなことを感じた曲でした。
大空で抱きしめて・・・「サントリー天然水」CMソング
浮遊感のある素敵な曲です。CMで聴いて、すぐに購入しました。
車で聴くと最高です。
でも、よくよく歌詞を読むとけっこう悲しいんですよね。
別れた人に、まだ未練を断ち切れない私・・・。
でも曲調から、ジトッとした感じではなく爽やかな感じになっています。
雲の中 飛んでいけたら 大空で抱きしめて
もしかしてもう亡くなった人のことなのかな?
・・・いや、あまり考えすぎるのはやめましょう。
夕凪
宇多田さんが前のアルバム「Fantôme」から構想していた曲。
なかなか詩が決まらずに、今回もアルバムにいれようかどうしようか悩んだそうです。
「プロフェッショナル」でも苦悩する宇多田さんの姿が映し出されていました。
この曲を製作するのに「Fantôme」の「人魚」まで自分を戻さないと・・という気持ちだったそうです。
ひたむきに生きる、人間の営みの儚さを感じます。
「夕凪」のイメージ
嫉妬されるべき人生
そして最後「嫉妬されるべき人生」
これ、究極のラブソングだそうです。
出会った時から「死」を考えてしまう。
最初から究極の「終わり」を想像してしまうほどの「絶対的な愛」。
「甘さ」というより「運命」とか「覚悟」とか感じる曲です。
いったい誰のことを思って作った曲なんでしょうね・・・。
宇多田さんは曲の作詞・作曲・編曲すべてほぼ一人で作成しているそうです。
それも驚きですが、あのずば抜けた歌唱力!
持って生まれた稀有な才能と、地道な努力の結果の素晴らしい曲。
その結晶を簡単に手に入れられる・・・すごく今の時代でよかったなと思います。