出久根育展へ
先日、吉祥寺美術館で開催されている、出久根育展へ行ってきました。
実は私、お恥ずかしながらこの方のことを知らなかったのですが、偶然ポスターを見て「行こう!」と思ったのです。
昔から東欧の素朴で温かみがありながらちょっと暗さを含む雰囲気が好きなのですが、このポスターを一目見て吸い寄せられました。
吉祥寺美術館はなんと入館料300円!
それなのに、内容はとても濃くて、素晴らしかったです。
出久根さんの昔から今までの作風はかなり変わっていたのですが、どの絵も魅力的でした。
そして、テンペラで描かれた原画の素晴らしさを本当に堪能させてもらいました。
どの色もすごくて、特にあんなに美しく引き込まれそうな「赤」を見たのは初めてかもしれません。
その「赤」に関して、図録に書いてあったエピソードを読んでなるほど、と思いました。
出久根さんが住んでいたチェコのお肉屋さんで、豚の血をかき回した時、「こんなにきれいな赤を初めてみました。」と書いてありました。
命の「赤」・・・
まさに、生命力の凄みを感じました。
サイズも大きくて、迫ってくるような迫力があります。
会場には出久根さんの今まで出版した絵本がたくさん販売されていて、展示してあった絵も載っていたのですが・・・
もちろん素敵ですが、原画の素晴らしさを見てしまうと、迫力も色の深みもだいぶ違うんですよね。
行ける人はぜひ、実際に目で見た方が良いと思います。
3月3日までだそうです。