ジャン=ミッシャル・フォロン展へ
昨日は長女と一緒に、東京ステーションギャラリーで開催されている「空想旅行案内人 ジャン=ミッシャル・フォロン展」へ行ってきました。
フォロンは私も大好きで一番影響を受けたアーティストなのですが、展覧会に行ったのは1995年に行った渋谷のBunkamura以来・・・
いや、30年近く前じゃない!恐ろしい。
さて東京ステーションギャラリー、東京駅から近いらしい、といったん思って外に出たのですが、なんと東京駅構内でした。
改札出てすぐです。
ああ、あったあった!というわけでさっそく中へ。
けっこうすごい人。
展示内容は水彩画のほかに、カラーインク、リトグラフ、彫刻、油彩、ポスター、スケッチなどなど・・・
想像以上に多く、充実していました。
淡い水彩画の印象が強かったのですが、リトグラフではかなりビビッドな色使い。
それでもモチーフが一貫しているので、統一感があるのかもしれません。
ところでフォロンの絵で特にすごいなと思うのは、色彩感覚です。
彩度の高い美しい色と、引き立てている微妙な色のグラデーション。
平面構成的なはっきりした色彩の組み合わせは、まるでピアノの和音のように調和していて見るのが心地いいのですが、水彩で描かれる微妙で繊細な色の世界は、弦楽器の音のように豊かで深い。
原画を見ていたら、もっと水彩ならではの色の美しさを表現する方法があるな、と自分の絵に対しての反省が浮かんでくる・・・
そして驚いたのが、原画でかなり大きい絵がたくさんあったことです。
水彩は乾くまでが勝負なので、あの大きさの絵を乾かないようにどう描いていたのか、作業を見てみたいなと思いました。
また、コラージュ作品は立体的な遊び心があって、実物ならではの発見がありました。
とはいえ、人権や戦争がテーマの作品も多く・・・
一見ユーモラスに見える中に、鋭い眼差しと怒りを感じました。
過激さや暗さがないので、大人から子供まで、いろいろな人が楽しめる展覧会だと思います。
ちなみにこのイラスト・・・
「カラーインクだけで描いたの?どうやって?」
と思っていたら、人物と背景を別々に描いたものを貼り合わせていました。
さて見終わって出口に行く時に建物内部を通ったのですが、レンガなどは古くからのものを残しているらしく、とても趣のある建物です。
この建物も見所だなと思います。
さて、ちょっと一休みしようということで、東京駅構内のカフェ「果実園」へ。
けっこう並びましたが、フルーツのパフェは大迫力でした!
手前のパフェは長女が注文した「和梨と苺のパフェ」、奥が私が注文した「桃とライチのパフェ」です。
ほんと贅沢な気持ちになりました(ちなみに価格は2,500円!!)。
この先何か嫌なことがあっても、このパフェを思い出したらがんばれる気がする。
とはいえ、中のアイスもけっこうなボリュームで、食べ終わる頃には体がすっかり冷えてしまったんですけどね。
展覧会で購入した図録は、約30年前に購入したもの(左)とともに大事にしようと思います。