せんすい6500を舞台にした「海に降る」ドラマ・小説の感想と、鯨骨生物群集のイラスト

朱野帰子さんの「海に降る」という小説が原作のドラマを、プライムビデオで見ました。

有村架純さん演じる主人公が、亡くなった父の後を継ぎ、有人潜水調査船「しんかい6500」のパイロットになるお話で、父の死の謎や、研究者・技術者たちの情熱と挫折、また政治的な闇など絡まった人間ドラマでした。

2015年にWOWOWで放送された作品だそうで、今はプライムビデオで見ることができたのですが、まだあどけない表情の有村架純さんが印象的でした。

ただ、ドラマでは深海の描写がちょっと物足りなく感じてしまい・・結局原作の小説も読むことにしました。

ドラマとはかなり設定が違っていて驚き!

でも深海の描写がとても豊かで、想像がどんどん広がる作品でした。

さて、小説を読み始める前は、「海に囲まれた日本には、深海にまだたくさんの可能性が眠っているんだろう」と漠然と思っていました。

ですが読み進めるうちに、そんなに単純ではなく、人間が深海に立ち入ること自体がどれほど困難なのかを思い知らされました。

「深海に潜るのは宇宙に行くより難しい。」

そんな言葉が強く印象に残り、読後には思わず現在の有人潜水調査船について調べてしまいました。

現在「しんかい6500」以降新たな有人潜水調査船は開発されていないようですが、無人潜水調査船「うらしま8000」は超深海への運用が本格化されるそうです。

ちなみに、「しんかい6500」から見た深海を体験できる動画がありました。

海外情勢に振り回され、国民が重い負担に喘いでいて、生活にも心にも余裕がなくなってる現在の日本。

でも日本は世界第6位の広さの領海を持っていて、深海には未開の資源がある。

レアアースなどの、産業に大きく利用できる資源はもちろんなのですが、「生命の起源」ともいえる未知の生物が存在している可能性があふれています。

生物の起源の謎、地球の謎、そして宇宙の謎にも繋がる、まだ誰も知らない世界が、日本を囲んでいる「海」に広がっている。

深海は「未来への希望」が眠る場所でもあるのです🌟

小説では、科学的にあり得るファンタジーも含め、小説の方では色々な深海生物の名前が出てきます。

ネットでどういう生物か調べ姿を確かめながら読んだことで、深海をよりリアルに感じることができました。

そして深海について調べる過程で、最近インド洋で世界最大規模の鯨骨生物群集が発見されというニュースも知りました。

そこから、以前描いた「鯨骨生物群集」をよりリアルに、そしてファンタジーをこめて新たに描きました。

有人潜水調査船「しんかい6500 」から深海をのぞく子ペンギンは、深海のかわいい生物、メンダコを見ています。

左上のシルエットは、鯨の命が空にのぼっていく象徴です。

栄養素の少ない深海の底で、命を終えた鯨の存在が、タカアシガニやダイオウグソクムシ、ヌタウナギ、ユメザメ、ヒトデなどの食料とすみかになり、次のたくさんの命につながっていく・・・

過酷な深海で静かに紡がれている命の循環。

今もきっと、そんな命の営みが行われている。

このイラストをとおして、そんな深海の中のドラマと命のつながりを、一緒に想像してもらえたら嬉しいです。